ピンサロ

ピンサロの面接を逃げた。

期間は短いといえど

ヘルス嬢のあたしには

ピンサロはかなり異質。

店内で面接を受けたものの

提示される時給、稼ぎ、オプション、

すべてがヘルスに劣っていると思う。

1人のプレイタイムが30分というのは

確かに楽かもしれない。

どれだけ嫌いな客でも30分。

でも、所詮30分。

稼ぎなんか 完全出来高

集団待機部屋を見たけど

異質な空間。

みんなが仲いい。

それがかえって気味悪い。

プレイブースは狭いうえに

ほかの子が隣で何をしているのかモロバレ。

ガンガンな音楽の中に

卑猥な音も混じりあっている。

客と嬢が私の目の前で

舌を絡ませ、嬢は客を送った。

「実質、乱交」

そんな印象だった。

さっきまで話していた女の子が

あのオッサンのをくわえていた。

話に聞くのはよくても

それを目の前にして見るのは

とても生々しい限りで

良くも悪くも完全個室(ラブホ)で

誰と話すわけでもない

個室待機のあたしにとっては

耐えられるものでなかった。

おしぼりのみなどといった

その衛生環境の劣悪さは

ヘルスのシャワーからみれば明白。

匂いも、はたまた精神面からも

これは無理だと感じた。

ピンサロ嬢に同情した。

あたしにはできない。

彼女たちはピンサロの何が良いのか。

本当にピンサロを安全だと思ってるのか。

たしかにヘルスでは本強問題もある。

しかし、嬢の方が立場は上、

嫌がればやめてはもらえる。

ピンサロ。

男だけの快楽を考えた

なんて勝手な業種なのだろうと

怒りがこみあげてくるのを

ただ抑えていた。